治療方法・期間・結果は個人により異なります。
上下の顎の幅が狭いため永久歯が生えるスペースが不足し、上の前歯が前に飛び出していました。
また下顎が小さく、体は太っていないのに顎下がたるみ二重あごのようにみえました。
顎が小さいといびきが起こりやすく、睡眠時の酸素の取り込み量が少なくなってしまい、全身と脳の発育に影響します。
さらに、上下の顎の大きさが合っていないため唇が閉じにくく、意識していないとお口がポカンとしやすい「口呼吸」の状態でした。
お口が開いている時間が多いと、本来伸びるべき顎の成長方向が変わってしまい、上下の顎のバランスが崩れる原因となります。
唇が開きやすい状態を口呼吸と言います。
口の中は唾液の流れによってもその健康が守られていますが、口呼吸になると口の中が乾燥するためむし歯や歯肉炎になりやすくなります。
また、歯みがきをしていても口臭が起こりやすくなります。
この患者さんのお母様も、仕上げ磨きを行っているにもかかわらずお子様の口の臭いがすることにお悩みでしたが、治療が進みお口が閉じやすくなると「口が臭わなくなった。」と驚かれていました。
この患者さんでは、狭くなっていた顎を広げ、上下の顎の成長誘導と永久歯の萌出誘導を行いました。
装置をよく使えなければ効果が得られません。また、口周りの癖も改善されなければ治療が長引き、後戻りを起こしてしまいます。
装置の使用やお口周りの運動、仕上げ磨きなど、いつもと違う生活習慣を身に付ける必要があるため、こどもの矯正治療では周りの大人の方のサポートがとても重要です。
治療の際はご本人と保護者の方にわかりやすい説明を行い、お子様のお口の発育を一緒にサポートします。